写真保存用HDDの容量は、「今ある写真・動画の量」と「これから増える量」で決めます。4TB・8TB・12TBは代表例ですが、必要容量によっては6TBや10TBなども選べます。数字を使って順に見ていきましょう。
結論:4TB・8TB・12TBの選び方
最初に結論:現在の保存量に、使用予定年数分の増加量と、さらに半年〜1年程度の増加量を予備として加えます。その合計を超える市販容量のHDDを選びましょう。4TB・8TB・12TBの3択ではありません。空き容量と独立したバックアップは別に考えます。
| HDDの表記容量 | 必要容量から選ぶ条件 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 4TB | 3TBでは足りず、4TB未満 | JPEGやスマホ写真が中心で、動画が少ない |
| 8TB | 6TBでは足りず、8TB未満 | RAWや4K動画も保存し、家族の写真もまとめたい |
| 12TB | 10TBでは足りず、12TB未満 | RAW・4K動画が多く、長期保存や複数人で使う |
表は4TB・8TB・12TBを選ぶ場合の例です。実際には6TB・10TB・14TB・16TBなども販売されています。計算した必要容量を超える市販容量を順に確認し、必要以上に大きなHDDを選ばないことが大切です。写真の種類だけで決めず、手元のファイルサイズを測りましょう。
必要容量は「現在量+今後の増加量」で計算する
JPEG・RAW・動画で必要容量は大きく変わる
次の数字は計算方法を示す仮定例です。実際のファイルサイズはカメラ、画素数、圧縮方式、動画のビットレートなどで変わります。特にRAWはJPEGより大きくなりやすく、動画は撮影時間と設定の影響を強く受けます。
| 保存するもの | 計算に使う仮定 | 保存量の例 |
|---|---|---|
| JPEG写真 | 1枚10MB | 1万枚で約100GB |
| RAW写真 | 1枚50MB | 1万枚で約500GB |
| JPEG+RAW | 1組60MB | 1万組で約600GB |
| 4K動画 | 100Mbpsで撮影 | 1時間で約45GB、10時間で約450GB |
100Mbpsは「1秒に約100メガビット」です。8ビットで1バイトなので、100Mbps ÷ 8 × 3,600秒 ≒ 45GB/時となります。これは動画本体の概算で、音声やファイルの付加情報などにより実際の容量は前後します。4K動画がすべてこのサイズになるわけではありません。
ソニーの公式資料にも、RAWの圧縮方式によってファイルサイズが異なる例や、4K動画に60Mbps・100Mbpsなどの設定例があります。まず自分の写真フォルダーや動画数本のサイズを確認し、平均値を使って計算するとより正確です。
5年後までを見込む計算例
必要容量 = 現在のデータ量 + 年間増加量 × 使用予定年数 + 将来増加分の予備
たとえば現在1.6TBあり、毎年0.5TB増え、5年間使う場合、5年後の予測データ量は1.6+0.5×5=4.1TBです。さらに約1年分の増加量0.5TBを予備として加えると、必要容量は約4.6TB。これを超える市販容量として、6TB以上のHDDが候補になります。予備はHDD容量の固定割合ではなく、通常は半年〜1年程度の増加量を目安にします。
年間増加量が分からない場合は、過去1年分の写真・動画フォルダーの容量を調べてください。Windowsではフォルダーを右クリックして「プロパティ」を開くとサイズを確認できます。動画が増えた年だけで判断せず、過去数年の変化も見ると安心です。
4TB・8TB・12TBはそれぞれ誰向け?
4TB:写真中心で増加が緩やかな人
スマートフォンの写真やJPEG中心で、RAW撮影・長時間動画が少ない人に向きます。ただし、すでに2TB以上あるなら数年で余裕がなくなる可能性があります。現在量と年間増加量を先に確認しましょう。
8TB:RAWと動画が混ざる人
RAWとJPEGを両方残す、4K動画も撮る、家族の写真をまとめる、といった用途で、計算した必要容量が6TBを超え8TB未満なら候補になります。6TBで足りる場合に8TBを必須と考える必要はありません。
12TB:大量のRAW・動画を長期間保管する人
高解像度RAWや4K動画を継続的に保存する人、複数人のライブラリをまとめる人向けです。ただし「大きいほど安全」ではありません。1台に集約するほど故障時に失う量も増えるため、別の保存先へのコピーを必ず計画してください。
【広告】外付けHDDの製品例
容量を計算した後の比較候補として、BUFFALOの外付けHDDを紹介します。リンク先では2TB・4TB・6TB・8TBが案内されていますが、12TBは対象外です。容量を先に決め、価格・在庫・対応機器は購入前に商品ページで確認してください。
HDDとSSDはどう使い分ける?
| HDD | SSD | |
|---|---|---|
| 特徴 | 大容量を比較的低い費用で用意しやすい | 読み書きが速く、可動部がない |
| 写真管理での使い方 | 完成した写真・動画を大量に保管 | RAW現像や動画編集など作業中のファイル |
| 注意点 | 落下・振動に弱く、動作音もある | 同容量では費用が高くなりやすい |
写真の長期保管にHDD、編集作業にSSDを使い分ける方法があります。ただし、HDDでもSSDでも故障や誤削除は起こり得ます。保存媒体の種類とバックアップの有無は別問題です。
バックアップ用の容量は別に用意する
HDD内の空き容量はバックアップではありません。大きすぎるHDDを買って数TBを空けておくより、必要量に合う容量を選び、別のHDDやクラウドなど、故障や誤操作の影響が同時に及びにくい場所へ独立したコピーを持ちましょう。元のスマートフォンやPCから写真を削除するなら、それはもう別コピーとして数えられません。
大切な写真には「元データ+2つのバックアップを、できれば異なる媒体と別の場所に置く」という3-2-1の考え方が役立ちます。まずは保存用とは独立した1つ目のバックアップを作り、定期的に復元できるか試すところから始めましょう。
たとえば8TBの保存用HDDを使い、将来その中身を丸ごと複製するなら、バックアップ先にもその時点のデータを収められる容量が必要です。「8TBのHDDを2台」は、片方をバックアップに使う場合と、2台をつないで16TBの保存領域にする場合で意味がまったく違います。同じHDD内の別フォルダーやRAIDのミラーリングだけでは、独立したバックアップの代わりになりません。
自宅サーバーに写真を集める場合も同じです。たとえばWindows 11でImmichを導入する方法を使って写真を管理しても、ライブラリとデータベースの別バックアップが必要です。
購入前によくある疑問
写真1万枚なら何TB必要?
1枚10MBのJPEGなら約100GB、1枚50MBのRAWなら約500GBです。同じ枚数でも形式で5倍程度の差が出る計算例になります。自分の写真100枚ほどの合計サイズを測り、平均から概算してください。
4TBのHDDがパソコンでは4TB未満に見えるのはなぜ?
メーカーのTB表記は10進法で、OSが2進法に基づく単位で表示する場合があります。たとえば表記4TBは約3.64TiBです。故障や容量の消失とは限りません。フォーマットなどに使われる領域もあるため、表示値は環境によって変わります。
NASのRAIDを使えばバックアップは不要?
不要にはなりません。RAIDはディスク故障への備えにはなりますが、誤削除、同期ミス、機器全体の故障、災害などへの独立したコピーとは役割が異なります。別のHDDやクラウドへのバックアップを用意してください。
まとめ
- 今ある容量と年間の増加量から、数年後のデータ量を見積もる
- 半年〜1年程度の増加量を予備に加え、計算結果を超える市販容量を選ぶ
- RAWと動画は容量を大きく増やすため、実ファイルのサイズを確認する
- 保存用HDDとは別に、独立したバックアップ先を確保する
本記事の数値は商品の優劣や「この容量なら必ず足りる」という保証ではありません。まず自分の写真・動画の現在量を測り、増え方に合った容量を選んでください。
参考資料
- Sony:RAW画像のファイルサイズについて
- Sony:4K動画のビットレート例
- Seagate:ストレージ容量の表記方法
- Samsung:HDDとSSDの違い
- CISA:データバックアップと3-2-1の考え方
免責事項
本記事は2026年9月時点で確認できた資料に基づく一般的な選び方です。写真・動画の実容量、HDDの利用可能容量、価格、製品仕様は環境や時期によって異なります。購入前に手元のデータ量と製品の公式仕様を確認し、重要な写真は複数の独立した場所に保管してください。データの移行・削除・バックアップはご自身の責任で行ってください。

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